2014年01月28日

鰻屋の珍味と珍事(高見)

 

某出版社のお二方と、「打ち合わせ」と称する新年会。中野にある知る人ぞ知る鰻屋「川次郎」に行ってきました。一階は、テーブル席一つ。あとはカウンター。二階は団体客用の座敷。我らはカウンターに座り、キモだとかエリ(首のあたりの肉だそうです。鰻にも首があるのですね)だとかの串焼きやら、背骨の揚げ物やら、頭の骨をくだいた佃煮やらを「美味い美味い」と食しておりました。

さて、L字型のカウンターのカドのあたりに座っていたおじいさんが、だんだんおかしな具合になってきて、背広の三人連れに大声でからみはじめました。三人連れとおじいさんの間に座っていた毛糸の帽子をかぶったお兄さんは板挟み状態。いよいよ帰ってしまうと、ここから佳境に入っていきます。「ほかのお客さんが帰っちゃったじゃないの。迷惑だから帰ってよ」と粋な女主人。テーブル席の二人連れからも「おじさん、帰れよ」と大声が飛びます。おじいさんは「なにを~。こっちに来い」と今にも殴り合いが始まりそうな勢い。緊迫している中、我らは「こういう現場って、ありそうで滅多に立ち合えないよね」とささやき合い、「からまれるから!」と笑い声をたしなめ合い、なりゆきをじっと観察。いやいや、不謹慎なのですが、笑いの要素がいっぱいでした。支払いを迫られたおじいさんが、さんざん時間をかけて財布をあけた挙句に「……ない」ととぼける間のよさとか、たまたま静まり返ったときに、二階からご機嫌そのもので降りてきて「ワインちょーだい」と甘え声で注文するおじさんとの温度差とか、もう一度降りてきたときには怒鳴り合いを耳にしてしまい、ご機嫌なままアングリ口をあけっぱなしている顔だとか、あれこれあった後にようやくもう一つの札入れから支払いを済ませ追い出され、やれやれと落ち着いた頃にやっとやってきたのんきなお巡りさんとか、「深い絆で結ばれた気がしますね」と帰っていく背広三人連れの人懐こさとか。一番笑ったのは、「ワインちょーだい」かな。



kamonegi_shotkamonegi_shot at 15:00│コメント(0)トラックバック(0)

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